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10月5日(日)13日目 宿(ホテルなはり)

25番門前のとってもレトロな吉田旅館での一夜が明けた。
樟脳の匂いに最初は悩まされていたが、やがて鼻が麻痺して気にならなくなった。
それよりも、部屋の中のピンクのダイアル式電話が愛おしかった。

おはようございます、と下に降りていくとおばあちゃんは既に居間にいた。
美味しい朝ごはんをいただいて、おばあちゃんとご主人に見送られて出発した。
おばあちゃん、ありがとう。
そのうち室津にも赤とんぼが帰ってくるといいね。

今日は雨。
しかもかなり強く降っている。
自衛隊ポンチョをかぶり、また一歩踏み出した。

今日は26番金剛頂寺を回る。
やはりお寺の間隔が狭いと楽だ。

室津の町を抜け、海岸沿いに集落を通って26番へ向かう。
途中から山へと入っていく。
小山のてっぺんにお寺はあり、獣道のような遍路道を登っていった。
すると、アンドレから電話がかかってきた。
26番から降りたところで迷子になったらしい。泣きそうな声になっている。
地図を見ながら、近くにいる人に場所を教えてもらうように説得した。
大丈夫だろうか…

26番札所 金剛頂寺
ここでも祈るのは、人々の心の平穏と光、そして動物や植物たちへの光。

お寺を出発し山を下り始めるが、朝からの雨で遍路道は小川状態。
道も雑草が多く茂っていて、徳島のきれいに管理された遍路道とはかなり違っている。
やはり高知は徳島と比べて経済状態が悪いのだろうか。
だから人々も遍路道を管理するような資金と心のゆとりがないのだろうか、などと考えながら降りていった。
小山を下り終えるまでに、靴はびちょびちょになっていた。
山道では木の枝に「蔵空間」という遍路宿兼カフェの案内札がかかっていたのが気になっていた。

山を降りると平坦な海岸線を国道55号と集落を交互に歩いて行く。

しばらくすると、吉良川町に差し掛かった。
国道ではなく集落内を通る道を選んだ。
しばらく歩いていると、集落内に土佐倉、土塀、町家などがきれいに保存されていることに気づいた。
吉良川町では町全体で歴史的建築を保存しているようで、とても感じの良い場所だった。
あちこちを見回しながらあるいていると、金剛頂寺の山で見たカフェ「蔵空間」の前を通った。
山中から気にはなっていたが、贅沢なんてしている場合じゃない、と一旦通り過ぎた。
だが、この雨の中安らぎが欲しかったのと、心に余裕のない旅も寂しいな、と思い引き返して立派な門をくぐった。
2つ目の門に、「お遍路さんとしてのマナーを守ってください。」というような張り紙がされてあったため、過去に何があったのか気になったが、ちょっと心を引き締める。

ごめんください~、と声を掛けて綺麗に管理された中庭に入る。
右手に蔵を改築したカフェスペースがあり、正面にはかわいい雑貨を扱っている。
中庭を挟んだ母屋もかなり古そうだがしっかりと管理されていて、うれしくなった。
古い家は大好きだ。
楽器が沢山置いてあるカフェではご主人がおり、母屋から奥さんも出てきてくれた。
カフェにびちょびちょのポンチョを持ち込むのも申し訳ないので、御杖さんと荷物と共に軒先に置かせていただいた。
蔵の中も全て木で装飾されていて、落ち着いた、本当に良い感じだった。
久しぶりにコーヒーを飲んだ。
炭火自家焙煎、ということもあり美味しかった。
メニューに手作りケーキが載っていたので、ついでにケーキも頼む。
こんな空間で楽しまないのは、勿体無いと思ったからだ。
しばらくここのオーナー夫妻と楽しい会話をさせてもらった。
外の張り紙は、お遍路宿に連絡もしないで突然現れた人がいたから張ったそうだ。
そこで意外なことに、室戸岬手前の「ロッジおざき」さんの若女将の話にも及んだ。
やはりあの綺麗な人は、お遍路の中でも地元でも有名らしい。
本当に久しぶりにゆっくりとした時間を過ごさせてもらった。
ありがとうございました。

またポンチョをはおり、外に出る。
オーナー夫婦は、門の外まで雨の中見送ってくれた。
ありがとうございます。

カフェでゆっくりしたお陰で、雨でも心が軽くなった。
綺麗な吉良川の集落を軽い足取りで歩いていった。

集落を出ると、また海岸沿いの国道と集落を超えていく。
雨の国道は嫌いだ。
でも雨だからって歩かないわけには行かない。
困難な場所も辛い場所も、一歩一歩歩いてゆけば、必ず終わりが来ることをこの辺りから体で実感し始めていた。
しばらく歩いていると、前方に見たことのある後姿が見えてきた。
アンドレだ!
迷子から脱出したみたいだ。良かった。
子猫を拾って以来、久しぶりにアンドレと歩く。
アンドレは足を痛めているらしい。
今晩一緒に泊まってくれないか、とお願いされたので、奈半利町の最初の方で宿を取った。
奈半利まで、3人のおじさん遍路とアンドレ、私の集団パーティーで雨をぼやきながら歩く。
おじさんたちは先の二十三士温泉まで行くらしい。
アンドレの足がかなり限界らしいので、私たちはもっと手前の「ホテルなはり」に決めていた。

歩いても歩いても奈半利に到着しない感じがした。
アンドレの足は相当痛むらしく、びっこを引いている。
日が暮れ始める頃になって、ようやく奈半利に到着し、ホテルにチェックインできた。
小奇麗なホテルだ。
露天風呂付きの温泉もあり、アンドレと一緒にお風呂に入りご飯を食べた。

今日も一日全てのものに、ありがとう。

13日目 歩行距離 21km
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